新しい生業(なりわい)づくりを目指してチャレンジする人を、tsumikiスタッフが伴走してサポートする「tsumiki二人三脚プロジェクト」。
東日本大震災以降、価値観の転換とともに新しい生き方、暮らし方を模索する人々が現れています。その中で利府町にも新しい生業を生み出すために日々挑戦するチャレンジャーたちを、tsumikiスタッフが伴走しサポートするプロジェクトです。
◆nocolier 熊谷苑子さんの今を、tsumikiコーディネーター板橋芳理が報告します。
熊谷苑子さんは、利府町出身の陶芸家。
町内の自宅工房でオリジナルブランドnocolier(ノコリエ)の作品を作っています。作品のテーマは「日々の暮らし、風景がちょっと楽しくなる作品」。お茶碗やカップなど日常使いの器に、ちょこんと顔がついていたりと可愛らしい一工夫があるのが特徴です。おもに、東北各地のクラフトイベントに出店したり、オンラインショップなどで販売しています。
これまで、tsumikiの委託販売やこ・あきない市、イオンモール利府で開催する出張もくようマルシェに積極的に出店し町内のファンも増えました。「利府町の陶芸家といえばnocolierさん、と言われるのが目標なんです」という熊谷さん。2人のお子さんの育児と両立させながら精力的に活動しています。
2019年9月
二人三脚プロジェクトが始動し、「今までやりたくても、なかなかできなかったことをしっかりやりたい」と意欲に燃えていた熊谷さん。tsumikiスタッフと相談を重ねる中で「やりたいことをすべてやると、生活と制作活動のバランスが崩れてしまう」ということが分かりました。
確定申告やオンラインショップ運営など、いくつか悩みもありました。まずは、何を大事にするか考え、やりたいことを整理し優先順位を明確にしたスケジュールを立てることにしました。
2019年10月
まずは、仙台市内で開催するクラフトイベント「杜の都のクラフトフェア」へ出店。熊谷さんが目標のひとつにしていた大きなイベントでした。精力的に作品をつくり、満足のいく売り上げを達成することができました。
イベントが終わると、以前からアイデアを練っていた利府町名産の梨をモチーフにした商品の試作にとりかかりました。
2019年12月
新商品「梨のマグカップ」の試作が完成。tsumikiに展示して、お客様からアドバイスをもらうことにしました。「取っ手を工夫してみたら」「湯呑バージョンもほしい」などの声を受けて、改良していきます。試作品ながら梨のマグカップは注目を集め、何件か問い合わせもありました。
2019年2月
3月にイオンモール利府店で開催予定の「出張もくようマルシェ」に向けてのPRをかねて、イオンモールの空きスペースを利用した作品展示を計画しました。残念ながら、新型コロナウイルス感染防止のためマルシェの開催中止となり実現できませんでしたが、前向きにとらえ次のクラフトイベントの準備期間に当てました。いつか巡ってくるチャンスに向け、構想を膨らませています。
2020年4月
秋に開催されるイベントの公募審査が始まりました。そこへの出店を目指し応募も済ませました。「このご時世、予定していたイベントが中止になったり、残念なことも多いですが、今だからできることがあると思います」と、制作の手を止めない熊谷さんの姿勢に、スタッフも刺激をもらっています。
熊谷さんのますますの活躍を、どうぞご期待ください。
(tsumikiコーディネーター 板橋芳理)