information

topics

鈴木俊明さん(陶芸家・INAGO BALL)

\CHALLENGER/

tsumikiを中心に、利府町でチャレンジする人々をご紹介します。

今回ご紹介するのは、鈴木さんは、こ・あきない市やtsumikiセレクトショップ(2018年度第2期)に出店した陶芸家です。

 

★FotoJet

 

中年からの夢をこれからも

鈴木俊明さん
陶芸家・INAGO BALL(イナゴボール)

 

——陶芸での表現を追求する陶芸家

 

鈴木さんは、利府町生まれ。現在も利府町に暮らし、歯科技工士として働きながら、陶芸家としての顔を持つ。自身の作品について、「土を使った焼き物で、その対角にある水や海を連想できるものを表現したい」と語る。鈴木さんの作品は独創的で、陶芸でできるあらゆる可能性を追求し常に試行錯誤している。その姿勢が作品の個性として表れているのが特徴だ。

 

——師匠への憧れ、仕事との両立

 

8年前に始めた陶芸教室で陶芸家・大江文彦氏に出会い、師事した。大江氏は陶芸を始めて数年の間に数多くの賞を受賞した天才肌の持ち主。「師匠の圧倒的な才能に憧れ、陶芸をやってみたらはまった」と振り返る。鈴木さん自身も陶芸を始めて半年経たずして多賀城市の公募展で受賞した。その後師匠の勧めもあり、本格的に陶芸の道を目指す。公募展にも積極的に応募し、河北工芸展に4回入選、日本新工芸東北会展では最高賞を受賞している。昨年は、静岡で開催された「ささま国際陶芸祭」に参加した。国内外の陶芸家との交流を通して大いに刺激を受けたという。

しかし、陶芸家一本で活躍している人たちに憧れを抱きながらも「歯科技工士の仕事も大事にし、両立を目指したい」と考えている。プライドを持って歯科技工士の仕事に臨み、患者さんの喜びのために全力で働きながら、陶芸家としても実績を積んできた。陶芸が好きで楽しむ熱量は誰にも負けない。2つの顔を持って活動を続けることが自分にとって意味があるのだという。

 

——自宅の2畳半から始まった陶芸

 

鈴木さんは毎日仕事が終わってから、自宅の工房で作品の制作をおこなっている。陶芸を始めた頃は、自宅の2畳半ほどの納戸の一部を作業場にして制作していた。知り合いの陶芸家に納戸の作業場を見せると「こんな狭いところでやっているの!?」と誰もが驚いたという。他の陶芸家たちは、工房を構えて作品を制作しているらしく、今年から鈴木さんも自宅近くに工房を作り、作業場所を移した。ところが、どこか落ち着かず違和感があると言う。「他の陶芸家はいい環境を整えて作品を作っているが、自分はあんな狭いところでもたくさんの作品を作ってきた」それが雑草魂のようなプライドになっていたことに気づいたという。今は作業に応じて両方の場所を使い分けている。

「利府にも、すげーひとがいるじゃん!」と町民の人にも思ってもらえるように、今後はより大きな公募展へ挑戦したい。そして、個展を開催し多くの人に自分の作品を見てもらいたいと語る。

 

★DSC05718

 

(取材・文 佐藤陽友)

『つみきのキモチvol.8』掲載(2018・11・9発行)