つみきの学校 ふかめる①「U-30のためのないないプロジェクト」開催レポート

「やりたいことはあるけれど、どう進めればいいか分からない」
「新しいことを始めたいけれど、何もないところからどう企画を立てればいいんだろう」

そんな悩みや思いを持つ受講生が集まった、つみきの学校 連続講座「ふかめる① U-30のためのないないプロジェクト」。講師は、気仙沼市を拠点にデザイナーとして活動する志田淳さんです。

全3回の講義では、身近な疑問やモヤモヤを出発点に、自分なりの企画を考え、実際に試しながら深めることに取り組みました。企画を実践した人もいれば調査を通して新たな課題を発見した人も。受講生たちの取り組みと変化を振り返ります。

「モヤモヤ」から始まる企画づくり

第1回は、プロジェクトを考える一連の流れを学ぶところからスタート。問いを立て、リサーチし、仮説をもとに企画・制作、実行と検証へ。そして得られた発見を次の問いにつなげていきます。志田さんが特に強調したのは、思い込みで終わらせないためのリサーチの重要性でした。

続くワークでは、日頃感じている「モヤモヤ」を書き出し、その背景や関わる人、望ましい未来の姿を整理しながら自分なりの問いを立てていきます。さらに、グループ内で考えを発表し、意見を交わす「壁打ち」も実施。ほかの受講生の視点に触れながら問いを深めていきました。

次回までの宿題は、自分の問いをもとに情報を集めること。身の回りの疑問を具体的な企画へとつなげるためのリサーチが始まります。


第2回では、調査結果を共有した後、得られた情報から仮説を立て、企画へと組み立てるワークに挑戦。志田さんの「アイデアは掛け算」という言葉をヒントに別の視点や発想を掛け合わせながら、「誰の、どんな状況を、どう変えたいのか」を考えます。コンセプトや実施方法、必要なものまで書き出し、自分の考えを人に伝えられる形へと整理しました。

ワークの最後に明かされたのは、書き進めてきたシートがすでに一つの企画書になっているということ。受講生からも驚きの声が上がりました。

ただし、企画書を完成させることがゴールではありません。大切なのは、自分の関心やモヤモヤを人や場所に開き意見をもらいながら深めること。企画書はそのための道具の一つです。次回までに、誰かに話したり準備を進めたりと、できることから試してみることになりました。

それぞれの「小さな実験」

最終回は、受講生それぞれの取り組みを報告するところから。企画を実施した人もいれば、リサーチや関係者への相談を進めた人もいます。実現できたかどうかだけでなく、何が分かり何ができなかったのか。その過程を共有しました。

例えば、きょうだい間の「言った・言わない」の問題に着目した受講生は、記憶の仕組みを調べ、互いの発言をメモに残す方法を実践。記録が役立つ場面もあり、今後はより使いやすい方法を考えたいと話しました。

パパ・プレパパ同士が交流できる場を考えた受講生は、既存の交流会に参加。参加者同士が自然につながる様子を知る一方、地域にある交流の場が十分に知られていないという課題にも気づきました。

若者の社会参加をテーマにした受講生は、イベントで若者に軽食販売のボランティアを経験してもらいました。しかし、振り返ると大人が主体となって進めてしまい、若者自身が役割を担う機会は十分ではなかったといいます。実践を通して支援する側・される側という関係を超え、共に活動するための関わり方を考えるきっかけになりました。

犬と暮らす人のコミュニティづくりに取り組んだ受講生は、町内の飼育状況を調べ、企画書を周囲に見せて意見を収集。やりたいことが伝わる一方、収益性や継続性など、今後検討すべき課題も見えてきました。

取り組みも進捗もさまざま。それでも、調べる、人に話す、試してみるという行動を通じて、頭の中だけでは見えなかった発見が生まれていました。

試して、振り返り、また考える

報告の後は、それぞれの実践を振り返るワークへ。「確かめたかったこと」「実際にやったこと」「そこで起こったこと」「予想と違ったこと」「まだ分からないこと」を整理し、グループ内で共有しました。ほかの受講生の意見も交えながら、新たな視点や問いを探っていきます。

最初に考えた企画がそのまま実現するとは限りません。試すことで別の課題が見つかったり、誰かに相談することで新しい方法が浮かんだりすることもあります。

全3回を通して経験したのは、問いを立て、調べ、仮説を考え、企画し、実践と検証を重ねるプロセス。実際に企画を試した人も調査や相談を通して次の一歩を探した人も、それぞれの関心や課題に向き合い、これから何を考え何を試すのかを見つめ直す時間となりました。


▲●■

講座終了後も、受講生たちの動きは続いています。

ものづくりと飲食ができる場所を考えていた受講生は、以前tsumikiに相談に訪れた方とつながり、場所づくりや具体的な企画について話を進め始めました。

一方、パパ・プレパパの交流の場を考えていた受講生は、生活環境の変化から、もう少し企画を温めることに。それでも、自身の子育て経験を誰かに伝える場という新たな可能性について話が広がっています。

企画を完成させることよりも、まずは自分の関心を人や場所に開いてみること。講座で考えたことが誰かとの出会いや対話を通じて、少しずつ次の動きにつながっています。受講生たちがこれからどんな一歩を踏み出していくのか楽しみです。

tsumikiスタッフ 松岡颯斗

関連記事

WEEKEND CAFÉ picnicレポート

個性を組み合わせたら、会社ができた!? つみきの学校 人見知り交流会 体験レポート

つみきの学校 はじめる②「ローカルプロジェクト はじめの半歩」開催レポート

Category
Archive
最近の記事
  1. つみきの学校 ふかめる①「U-30のためのないないプロジェクト」開催レポート

  2. 新しい商品続々!26年度後期のラインナップをご紹介

  3. 『小さなZINEの展示会』をはじめます

  4. 会員制『カルチャー・ラボ』をはじめます

  5. 2026年も『森のこ・あきない市』を開催します

  6. WEEKEND CAFÉ picnicレポート

  7. キッカケキッチン 11月の貸し出し 

  8. 個性を組み合わせたら、会社ができた!? つみきの学校 人見知り交流会 体験レポート

  9. 9/27(日)開催!tsumiki WEEKEND CAFÉ picnic Vol.3

  10. つみきの学校 はじめる②「ローカルプロジェクト はじめの半歩」開催レポート

PAGE TOP
視察希望申込