「すみません!お願いがあります。今日11時からお昼頃まで、tsumikiのスペースを貸してもらえませんか!」と、地域おこし協力隊の吉川一利さんが飛び込んできたのは、8月7日のこと。
同じ地域おこし協力隊の近江貴之さんと試行錯誤して作っている、「利府梨茶」の試飲会をしたいというのです。2人は、梨の葉を使ってお茶ができないかと、あきづき、新興、長十郎の3種類の梨の葉を乾燥させ、揉んで、寝かせて発酵させて茶葉づくりをしています。
この取り組みをSNSの投稿で知った、利府町沢乙で旅館を営む「里山旬味うちみ旅館」の内海貴史さんも協力を買って出てくれました。
どの梨の種類の茶葉が良いのだろう?
浅入り深入りなど、炒り方を変えたらどうなる?
tsumikiは、にわかに商品開発の研究室に早変わり。
煎れる温度、蒸す時間、分量など、いろいろ条件を探りながら、利府梨茶を煎れて試飲を行いました。
「利府梨のフルーティな甘味が生かされて、美味しいね。まずは、素材の特性を知ることが大事だよ。五感で感じる美味しさを追求していこう」と内海さん。
料理の専門家からの適切な助言に、目からうろこの吉川さんと近江さん。
内海さんは、「自分の料理人としての自分の知識が役に立つことが、とても嬉しい」とアドバイスにもさらに熱が入ります。
今日が商品開発の第一歩。
梨の茶の可能性に夢が膨らみ、これからの開発に弾みがつきそうです。
★ 今日のお試しメニュー ★
内海さんが、梨茶を使った「お茶漬け」を作ってくれました。
利府町の清らかな水で育てた米を土鍋で炊いて、鮭と海苔と生わさびを添えて、少し濃いめに煎れた梨茶をかけて、特製お茶漬けのできあがり。
お米と利府梨の甘味があいまって、乙な一品に仕上がりました。
なんだか、利府町からヒット商品が生まれる予感?
梨の茶が、これからどうなっていくのか楽しみです。
(tsumikiチーフコーディネーター 葛西淳子)