tsumikiではこの秋、昨年まで開催していた「こ・あきない塾」から進化した「新・生業(なりわい)塾 2020」を開講しました。
「新・生業塾」は、社会性・地域性・ブランディングの視点から事業の創出を目指す起業セミナーです。利府町を中心に、地域資源であるモノ・ヒト・コトと「生業」をつなぎ合わせ、地域に根ざす新しいビジネスを創出します。
これまで5回の講座が修了し、いよいよ仕上げの報告会です。塾生ひとり一人がこれから取り組む「生業」を宣言しました。
会場となったtsumikiは、感染拡大防止対策のため来館人数を制限。報告会の様子はYouTubeで配信し、オンラインで一般参加者や関係者が聴講しました。
事業計画の発表は、一人15分という短い時間でしたが、それぞれ堂々と自分の生業を宣言しました。発表を聴く塾生にもその熱い想いが伝わってきます。
そして、この日のために3名のゲストアドバイザーをお招きしました。
浜出理加さんと奥口文結さんのお二人にはご来館いただき、岩井巽さんは、拠点である青森からWEB 会議アプリzoomを介してご参加いただきました。
発表に対しアドバイザーからは、専門的な視点から事業ごとに的確な提案があり、塾生は各々の事業計画をさらに発展させ深めることができました。
続いて、後半のクロストークに突入。
桃生塾長が「生業をつくる」をテーマに、3人のアドバイザーからお話を伺いました。
まずは、生業を創り活躍している先輩として「起業したきっかけ」は?との問いかけに…
ブレない想いを軸に持つ
株式会社の経営者として女性の起業支援のため2017年に(株)グリーディーを設立した浜出さんは「人生の軸をどうしたいか考えた時、それまでの会社勤めを辞めて家族と豊かに暮らしたいと思いました。自分の中で、ブレない想いを『軸』に持つことが事業継続にも大事なことだと思います」と当時を振り返りました。
起業は自分へのチャレンジ
奥口さんは、地域のいいものを発信する仕事がしたいと仙台のラジオ局に入社。2019年にフリーランスに転向しました。「会社員時代と想いは同じまま、肩書きや会社の後ろ盾がない状況で、自分にできることをやりたいと思いました。」と、起業の動機は自分へのチャレンジだったといいます。
まずはじめは、自分が『知る』ことを大切に
一方、(株)金入でディレクターとして商品企画やバイイングを担当する岩井さんは、会社に所属してはいますがフリーランスのデザイナーに近い働き方で、東北の工芸品を広めるWEBサイト、写真、記事、デザイン、企画を担当しています。
特に新しい企画を立ち上げる時に大切にしていることは、「一度自分ひとりでやってみること」そうすることで事業の進め方が見えてくるといいます。「例えば、#tohokuruというWEBサイトを立ち上げたときは、まず自分で調べてサイトの仕組みを知ることから始めました。ここまでは自分でもできるけど、ここからは人に頼もうとか、仕事内容や特性に合わせて振り分けることができます」
その他にも、
「お金をどう捉えて仕事をしているか」
「事業継続に大事なことは何か」
「仕事時間の生み出し方」等など…
塾生からもいくつも質問が挙がり、一つ一つに真摯に答えてくださいました。さすが実践者のトークは説得力がありました。生業となる業種や状況は三者三様ですが、生業をつくる上で大切なことや考え方、工夫は共通する部分もありました。
塾生の皆さんも、事業を開始するにあたっての悩みや不安要素の解消につながる回答をいただくことができ、大いに参考になったのではないでしょうか。
最後に、自分の足で走り出した塾生たちに3人のアドバイザーと塾長からエールが贈られ、閉会。
tsumikiは、これからもの皆さんをサポートし、活躍の様子を発信していきたいと思います。
それでは、いってらっしゃい!
(tsumikiコーディネーター 板橋芳理)