6月13日(日)に開催されたNPO法人ふうどばんく東北AGAIN主催「みんなのマルシェ in BRANCH」。tsumikiは、環境・社会問題を解決する団体として、活動を紹介する展示ブースを出展しました。その様子を tsumikiスタッフで宮城大学事業構想学群1年の渡邊木花さんがレポートします。
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■ 見えていなかった社会課題に気づく
フードバンクの活動に関心を持ったのは、一人の利府町議員さんとのお話からでした。「家計を支えなければならないご主人が失業し生活が困窮しているのに、相談すべきところが分からずきちんとした支援を受けるのに1年もかかってしまった」というのです。困りごとを抱えた人が身近にいるのに、まったく気付くことのできない環境であることに衝撃を受けました。
2019年度からtsumikiでは、ふうどばんく東北AGAIN、イオンモール利府店と連携し、利府町でフードドライブ活動に取り組んでいます。家庭や職場で余分になってしまった賞味期限の切れていない食糧を集め、食べるものに困っている人や、福祉団体、施設の方々へ無償で届ける活動です。私はこのような活動があることを、もっと多くの方々に知ってもらいたい。そして、支援を必要としている方のもとへ食糧や情報を届けたいと思うようになりました。
そこで、みんなのマルシェの会場に設けられたブースに食糧を集めるフードボックスを設置。そのボックスをシールでデコレーションするワークショップを企画実施しました。
■ 人と人とがつながって、誰かの役にたつ
人が生きるために必要な1週間分の食料の重さは7~8㎏。1食分では約300gになります。持ってきた食糧は何人の命をつないでいるのでしょうか。寄附していただいた食糧をポイントに換算しシールと交換。フードボックスに貼ってもらいました。
交換した人型のシールには、思い思いに絵やメッセージを書いてもらいました。幼稚園生の子から大人も参加。そのなかの親子で参加した方に、人型のシール1つ分は一人分の命につながることを説明すると「ひとりのいのちをたすけたんだって!すごいね!」とよろこんでくれました。支援する人と支援される人がつながったように感じてとても嬉しくなりました。
tsumikiブースにはこの日一日で、なんと99,300gもの食糧が集まりました。
そして、出来上がったフードボックスがこれです。
● 一人ひとりにできることが、広がっています
このイベントには、私たちのほかにも小学5年生から高校2年生の生徒たちがボランティアをしていました。なぜ参加したのかと聞いてみると「AGAINさんを通じてこの活動を知りました。そして実際に学校で食料の寄贈を募ったりしているからです」と教えてくれました。
フードドライブの取り組みが広く皆さんに認知され、いつでもどこでも気軽に関わることができる活動になってほしいと思います。今回のワークショップでカラフルに変身を遂げたフードボックスは、イオンモール新利府店南館に設置される予定です。ワークショップの参加者29人が、331人の命に思いをつなげた足跡をご覧ください。
イオンモール新利府南館にフードボックス設置。寄附食糧受付ます。
( tsumikiスタッフ 渡邊木花/宮城大学事業構想学群1年)