tsumikiでは、昨年2021年から利府町内企業の工場を見学するツアーを行ってきました。参加した方々からは「普段見ることができない工場内の様子や作業用機器を間近に見ることができて感激した」「町内にある企業の優れた技術についてもっと知りたい」という声が寄せられています。
◆第1弾の㈱日の丸ディスプレー見学ツアーの様子は→こちら
そこで今年は第2弾として、2022年11月9日(水)利府町しらかし台にある真栄工芸株式会社を訪れる工場見学ツアーを行いました。
参加者は、町内にお住まいの方や町内で働いている方々など15名。利府町近隣市町からの参加した方は「利府町は地域と絡んだイベントが多くてわくわくしますね」と工場見学を楽しみにしていたそうです。
まずは談話室にて、真栄工芸さんではどんな製品をどういう工夫をして製作しているかなど会社の概要を説明してもらいました。社員の皆さんは、顧客のためになるものを製作するべく、社員一丸となって仕事に取り組んでいるそうです。
商業施設内装から個人宅の内装などまで、幅広く手掛けているそうです。私たちが身近で見かける看板や内装の中には、真栄工芸㈱さんの製品がたくさんありました。
製作部 1課
会社の説明を受けたあとは、工場見学に移ります。
まずは製作部1課。店舗什器をはじめ、内装造作物の木材を中心としたカスタムプロダクツを手掛ける部署です。
工場内は天井が高く、開放感がある作業場です。家具や内装を製作する際の機械が沢山ありました。
パネルソー「SHINX」
大きな板を正確なサイズで直角に切ることができる機械。ベニヤのカットや部材を正寸にカットするときに使います。
昇降盤「MISATO」
刃が昇降し一定の幅と角度で木材を切る機械です。家具製作にはなくてはならない機械です。
CNC ルータ
製作第1課のメイン機械。
自由自在に木材を垂直、水平、傾斜方向の加工が可能!用途に応じてカッターヘッドを替えて加工。パソコンで指示を入力するとボタン一つで家具パーツなどが製作出来ます。
ドリルカッターは、何種類もあり、用途に応じて使い分けます。
動作が開始すると、自動で木材が切られていきます。早くて、正確!
すごい迫力です!作業の様子を見学する皆さんも固唾をのんでみています。
家具の部品があっという間に完成。ぴったりハマりました!。
商品に仕上がった「テーブルいろり」。社員さんがデザインから製作までを行います。座り心地がいいです。
リビングテーブルは、着色せずに特殊な木を使用し自然な色を生かしています。素敵ですね。
製作部 2課
つづいて、製作部2課に移動します。
こちらは屋外広告物、サイン(看板)、什器(日常的に使用する家具など)、グラフィックメディアなどのカスタムプロダクツを手掛ける部署です。
ラミネーター
ラミネートプリントの実演。積層プリントは、フルカラーもしくは単色にて1~9層までの積み重ねプリントが可能です。触ると凹凸がある印刷になっていて、立体感が表現できます。
5層プリント
表面と裏面でデザインが変わります。お店のウインドウサイン(ガラス窓の看板)の店内と店外で、またはPOPの表裏で違ったデザインが見えるなどの新しい提案が行えて、面白いですね。
4層プリント
バックライトでデザインが変わる4層プリントの特性を生かしたサイン。昼(写真左)と夜(写真右)で異なるイメージを演出することが出来ます。
人工大理石(コーリアン)の加工
カウンターなどに使われる板材ですが、曲線的なデザインも可能です。汚れや液体が染み込むこともなく、いつまでも美しく保てメンテナンスが容易なのも魅力です。
工場見学を終えて
談話室に戻り、意見交換会を実施しました。
商品開発にはいろんな部署から社員が集まり、若い世代からベテランも交えて行うそうです。真栄工芸㈱さんの風通しの良い社風が、モノづくりに生かされているんだなと感じました。
様々なアイデアが出て、商品展開やイベント企画など町民との新しいコラボレーションが見られそうでした!
参加者へプレゼントは、利府梨木を使用したスマホも置ける木製写真スタンド&アクリル製写真フレーム。製作部1課と2課の技術をコラボしたオリジナル品です。梱包やロゴデザインなども、すべて社員さんが手掛けたそうです。
◆真栄工芸株式会社
会社概要、事業内容、製作事例などは、HPから見ることができますので、ぜひご覧ください。⇒HPはこちら
利府町内には、ものづくりに卓越した職人さんや優れた技術を持つ会社が、まだまだたくさんありそうです。地元企業の工場見学ツアーは、来年も企画していきたいと思います。
(tsumikiコーディネーター 保科千尋)