利府町に変わらずにある良きものを大切に守り、素地の美しさを磨きながら継承してきた風土、歴史、文化、地域資源の魅力を知ってもらいたいという想いの下、「利府の逸品」が誕生しました。
「利府の逸品」の商品は、利府天日干し米、利府源流米、日本蜜蜂天然はちみつ「深凛」、表松島産一番摘み海苔。沢乙温泉うちみ旅館とtsumiki とが協創しブランディングしたものです。
12月12日(月)一粒万倍日に、商品をお披露目する発表会と試食会が行われました。また、会場となった沢乙温泉うちみ旅館井戸の間には、町内在住の利府焼陶芸家や美術家の作品も展示され、利府町の魅力が体感できる設えとなりました。
今回発表する「利府の逸品」の取り組みは、昨年うちみ旅館当主の内海貴史さんから「商品のパッケージデザインを刷新し、利府ブランドとしてその魅力を発信したい」と相談を受けてから約1年を掛けて形にしてきたものです。
tsumikiディレクターの桃生和成は、この取組みを一つのモデルとして、地元の事業者とクリエータをつなぎ、協働共創の取り組みを増やしていきたいと、今後の方向性を示しました。
熊谷大町長からは、利府町の美しい自然風景と同じように、生産者が手塩にかけた商品も美しい風景の一つだということを、うちみ旅館とtsumikiとがタックを組んで形にし、打ち出してくれたことは嬉しく思います。堂々と利府町自慢の逸品として紹介していきたいですと、お言葉をただきました。
続けて、宮城大学佐々木秀之准教授は、内海さんとは地域のことを語り合い、まちづくりついて議論を続けてきました。この取組みは、うちみ旅館当主として自分自身の責務は何なのか、社会に対しての責務は何なのかを示し実践してくれましたと、称えてくださいました。
当主の内海貴史さんからは、食文化を通して宮城利府の風土の素晴らしさをしっかりと紡いでゆきたいと、今回の取組みに込めた願いが語られました。
地域に根差した風土の特性や特色を生かした文化、地域産業、食、地域全体の文化圏をフランスではテロワールと言います。
利府の清らかな水源が要となり、利府の良質土壌、良質海域でしか味わえない高品質の農産物、海産物となります。それが「利府テロワール」であり、利府の中でも最も自然風土が保全継承されている特別地域の一級品を活用したものが「利府の逸品」であることを説明していただきました。
内海さんとデザイナーの加賀谷明寛さんに「利府の逸品」の商品について紹介してもらいました。
デザイナーの加賀谷さんは、内海さんから説明をうけた利府の風土や地形、歴史やストーリーを生かしデザインに反映したこと。何度も商品を試食し味を確かめ、生産者の田んぼで天日干し作業を体験したり、表松島名勝馬の背を訪れ直接見た風景をイラストに起こすなど、制作の過程のエピソードも披露してくれました。
天然はちみつは、利府の深い森林で日本蜜蜂が集めた味わい深い百花蜜を「深凛」とネーミングしました。稀少価値がある一級品の装いを凛と引き締まったデザインで表しています。
「利府の逸品」シリーズをとおして、利府の風土、歴史、文化そして生産者が一体となった素晴らしさと利府の魅力の真髄を感じてもらえれば幸いです。
試食会では、親方と若女将の心尽くしの料理が振舞われました。
一、炊きたて煮えばな 利府天日干し米・利府源流米二種食べ比べ
一、利府茶漬け 利府米と一番摘み海苔
一、利府源流米胚芽米と利府梨カレー 源流クレソンサラダを添えて
一、利府天然はちみつ「深凛」食べ比べ
利府米は、お土産や贈答用としても、家庭でも炊く時にもお手頃な3合(480g)サイズにしました。鮮度を保つため真空包装してあります。
どれも参加者たちを唸らせる味わいで、嬉しい感想が寄せられました。
「利府への郷土愛がとても感じられる商品発表会で感動しました。地元を愛し、今後も先の代まで発展させていこうという心意気と熱量がすごく感じられました」
「内海さんの説明やデザイナーの想いとともに試食できて、一層その価値を知ることができました。生産者の方へありがたみも感じ、パッケージもかっこよくて素敵でした」
喧々諤々と議論を重ねてきた「利府の逸品」プロジェクトメンバー。デザインを一新した商品は、やっとスタートラインに立ったばかり、これからどんどん攻めていきたいと決意を新たにしました。
★彡「利府の逸品」は、沢乙温泉うちみ旅館とtsumikiで販売しています。ぜひ一度手に取って、その良さを確かめていただきたいと思います。
【利府の逸品 商品販売場所】
tsumikiセレクトショップ(委託販売)商品紹介⇒★
沢乙温泉うちみ旅館⇒★
(tsumikiチーフコーディネーター 葛西淳子)