tsumiki　利府町まち・ひと・しごと創造ステーション

6月21日(水)に、一般社団法人タンコーカナリ代表理事石井宏之さん主催による「利府トレイル説明会」がtsumiki館内で行われました。

石井さんは、2023年3月18日(土)に開催したtsumikiの利府チャレンジプロジェクトアワードにて「利府トレイルプロジェクト」を発表し、優秀賞に選ばれました。今年度は、tsumikiのサポートのもとトレイルプロジェクトの成熟を図っています。

利府チャレンジプロジェクトアワードのレポートはこちらから⇒★

人と街をつなぐ「利府トレイルプロジェクト」

トレイルとは、名勝や歴史も含んだ自然環境下で長距離を旅して歩く「道」のことです。設定されているのはルートと呼ばれる「道」だけで、歩き方や活用の仕方は自由だと言われています。

利府町でトレイルを普及させていくにあたり、「利府トレイルって何だろう」「トレイルのことをもっと知りたい」という方々にむけて説明会を企画しました。

今回は、主催者の石井さんのほか、3名のゲストが応援に駆け付け「トレイル」について話題を提供しました。最初にプロジェクトオーナーの石井さんが、ご自身の来歴やトレイルとの出会い、利府トレイルとして行いたいことと、その魅力を語りました。

石井さんは会社員として前職に従事中にコロナ禍に突入し、仕事をする中で窮屈に感じることが増え、退職。そんな時、トレイルと出会い、自らがハイカーとしてトレイルのルートを歩むことで、長い時間と距離の中で自分を見つめ直すきっかけが出来ました。また、旅の途中でお世話をしてくださる現地のみなさんとの出会いに感銘したくさんの収穫を得たと言います。

その後、居を移していた利府町で様々な道を選んで歩いているなかで、暮らしの利便性の中に豊かな自然がある環境を見出し「この町でトレイルができたら、どれだけすばらしいか」と思い、利府町内でのトレイルづくりを決心しました。

現在、利府町内に全長75kmのルートを予定にしています。石井さんは「壮大な話になってしまうのですが…」と前置きをしつつも、これからルート設定の本格化に向けて、仲間や協力者を募りたいと参加者のみなさんに呼びかけました。

宮城に魅了されたハイカー仲間の体験

次にゲストの方々から話題提供がありました。トレイルの維持管理をしている公務員の冨樫さん。ハイカーとして歩いたことがきっかけで雄勝町に移住してしまったというm.s.s.books の地現葉子さん。塩釜市内のしおがまゲストハウスみなと丸でハイカーを受け入れている櫻井友輔さんの３人です。

実際にトレイルの維持管理をしている冨樫さんは、その経験から「地元の人に認識されることが大事」と語りました。地域のみなさんが地元を愛し、トレイルを認識できれば道は残りますが、そうではないところは手入れが行き届かなくなり文字通り道が閉ざされてしまうとお話でした。

地現さんはハイカーとしてトレイルを歩く中、観光名所をめぐる旅行とは異なる地元の人の出会いや交流、泊まるところをお世話してくれる方々の暖かい気持ちに心打たれ、雄勝へ移住したそうです。

塩釜市内でゲストハウス「しおがまゲストハウスみなと丸」を営む櫻井さんは、「最初は歩くのは好きじゃなかったのですが…」と切り出し、滞在するハイカーさんたちとのふれあいや人づての情報交換の中にトレイルの楽しさを見出し、すっかり魅了されてしまったそうです。今では、寝袋等を持参すれば手軽に宿泊できるハイカープランも提供しています。