2023年に実施した利府チャレンジプロジェクトアワードにて、優秀プロジェクトを受賞した石井宏之さん。現在は、tsumikiのスタッフとして働きつつ、当時、提案した「人と街をつなぐ利府トレイル」の活動に取り組んでいます。
トレイルとベーグル
7月6日(土)に石井さんが代表を務める一般社団法人タンコーカナリが企画する「TRAIL & BAGEL」に参加してきましたので、その様子をお伝えします。
森林や原野、里山などにある「歩くための道」を旅するのがトレイルですが、今回はそれに加えて、町内を中心にベーグルを販売するspicaに協力を得て実現した企画です。
今回は、お一人で参加する方、お子さんといっしょに参加される方など10名程が集まりました。リピーターの方も多く、トレイルへの関心が高いことがうかがえます。
浜田漁港
コースは、利府町の観光スポットの一つ「馬の背」をポイントに休憩を挟みながら周辺を歩く初心者も参加しやすいプログラムです。スタート地点となる集合場所は、浜田漁港。町外から参加した人は、利府に海があることを初めて知りびっくりしていました。
浜田洞窟遺跡
石井さんから簡単なあいさつとコースの説明を受けて、さっそくスタートです。当日は30度を超える気温でしたが、曇天模様のため日差しはそこまで強くなく、程よく汗をかくぐらいのコンディションでした。
まず最初に訪れた場所は、浜田洞窟遺跡です。縄文時代前期から弥生時代、奈良時代にかけての遺跡で、過去に人骨や土器が発掘されているそうです。目の前に海が見えますが、ここにも人の暮らしがあったんだなと想像すると不思議な感覚になります。利府町の仕事に関わってから8年が経ちましたが、まだまだ知らない場所があります。
瑞鳳ヶ丘
遺跡を後にしてさらに歩みを進めます。草木が生い茂っている中を歩くため、暑さも凌げますし、時々、吹く風がさわやかでとても気持ちいいです。次に訪れたのは、瑞鳳ヶ丘。「表松島を一望できる隠れた名所」と言われています。ここで休憩はさみ、楽しみにしていたベーグルを食べました。美しい景色を眺めながら食べるベーグルは特別感があります。
馬の背
その後、最後のスポット「馬の背」へ。ここ数年、利府の観光地として注目を浴びていますが、地元の人で足を運んだことがない方もまだまだいるようです。馬の背を歩いてみると安全柵などは設けていないため、海を近くに感じることができ、ドキドキとワクワクが重なって不思議な高揚感を得られます。訪れたことのない方はぜひ一度、訪れてほしい場所です。
トレイルをたのしむ
トレイルに参加すると見知らぬ参加者同士でも同じ体験を通してぐっと距離が近くなるのも魅力です。一人で参加するのが不安な方も、他の参加者がサポートしてくれるので安心して歩くことができます。
今回は2時間30分をかけて休憩を挟みながらゆっくりトレイルを楽しめるコースでした。森や海、植物や花を身近に感じながらちょっと非日常を体験できる時間でした。
次回のトレイルの開催は暑さを避けて9月下旬を予定しているとのこと。気になる方はぜひ一般社団法人タンコーカナリのウェブサイトをチェックしてみてください。
ちなみに今回、スタッフ証として使用したのは、利府町刈谷染めプロジェクトが手がけている苅安染めの布です。石井さんが今回のために準備してくれていました。今後も活用していくそうです。
(tsumikiディレクター 桃生和成)