\CHALLENGER/
利府町でチャレンジする人々をご紹介します。
tsumikiを中心として、さまざまな人たちが出合い、結びつき動き出しています。
神戸から引っ越してきた石澤由佳さん。外からの視点で、利府町の可能性とご自身の“アツイ想い”を伺いました。
秘めたパワーがじわじわと芽を出し始めている
もくようマルシェ実行委員
アクセサリー作家・ALOHINA(アロヒナ)
石澤由佳さん
石澤さんは、結婚を機に神戸から仙台に引っ越し、2 016 年から夫の実家がある利府町で暮らす。その頃t s u m i k iがオープンし、交流会などに参加。現在は「もくようマルシェ」に「ALOHINA」の屋号で出店しアクセサリーの制作・販売を行っている。
利府の町の第一印象は、「チャンスがあるのに活かしきれてない町」だという。グランディ21という大きなコンサート会場があるのに、宿泊施設や商業施設が少なく、滞在する場所がない印象。駅を利用するついでに立ち寄れる場所もない。石澤さんは「暮らしに必要なものは、可能ならすべて利府の町内でまかないたいんです」といい、「お茶をしたりお買い物をしたいと思った時に、フランチャイズの店ばかりではつまらないでしょ」と駅周辺の利便性が上がり面白みが増すことで、さらに暮らしやすくなるという。
そうした中、利府駅前にtsumikiができたことをきっかけに、個々の秘めたパワーが芽を出し、新しいことが動き始めていると感じている。関わっている「もくようマルシェ」も、ひとりで活動していた出店者が集まり、お互い情報交換をしながら回を重ねるごとに、パワーアップしている。このマルシェは小規模だが、お客様とていねいに話をしながら、一人ひとりのオーダーにも対応できるところが魅力。石澤さんは「これからは物を買うだけじゃなく『体験』の需要が増えてくる」と予測し、「年代も性別も問わずいろいろな人が関わるマルシェに育てていきたい」という。
隣近所の交流が希薄になっている現代において、気軽に足を運べて安心して集える場所が必要。「これからは人を癒やす仕事が必要とされると思うんです。昔の駄菓子屋のおばちゃんみたいな『町のおかあさん』になりたいなあ」と想いは膨らむ。面白い人が集まるところが、面白い場所になってくる。t s umi k iを基点に利府町の進化に期待を寄せる。
(取材・文 tsumikiコーディネーター 板橋芳理)
『つみきのキモチvol.7』掲載(2018・7・13発行)