「tsumikiセレクトショップ」と称した委託販売は、tsumiki行っている起業創業支援です。期間中スタッフが相談に応じ、販路拡大や出品者がステップアップするためのブランディング支援を行います。
2019年4月から7月までtsumikiセレクトショップで委託販売が決まった「Rötter (ルッテル) 」店主の北條恵子さん。3月初旬に販促物のブランディングを行いたいとやってきました。スタッフと相談するなかで「Rötter」を知ってもらうためのツールのひとつとして、ショップカードを作ることになりました。
北條さんは、プランツギャザリングという園芸手法をたくさんの方に知ってもらいたいと、利府町を中心に出店販売をしています。屋号の「Rötter」は、スエーデン語で「ねっこたち」という意味です。
「Rötter」のショップカードが完成するまでのプロセスをご紹介します。
【3月25日】デザイナー決定
スタッフが提案したデザイナー候補の中から、「藤原茜さんの描く植物のイラストが気に入りました。とても可愛くて、好きな北欧を連想させます」とすっかり惚れ込んだ北條さん。藤原さんにお願いしたところ、快諾を得ることができ、制作がスタートしました。
【4月18日】方針決め
どのようなショップカードが望ましいか、デザイナーを交えた3者で考えました。ショップカードはどのような場面で、誰に配るのか、なにを伝えたいのか、どのくらいのボリュームがよいのかを洗い出すと、カードの役割や目的が具体的になってきました。
【5月11日】体裁決め
カードを渡すターゲットやシチェーションが定まると、「手に取りやすい大きさにしよう」「形は正方形にしよう」など、形態が固まってきました。藤原さんがデザイナーの視点で形や大きさ、紙質などを提案してくれました。この段階で予算も大体決まりました。かかる費用は大きく2つ、デザイン費と印刷費です。発行部数は1500部に決定しました。
【6月17日】想いが伝わる文章を
デザインはシンプルに表面に大きくイラストを入れ、裏面に文字情報をまとめました。北條さんが初めに考えた文章はプランツギャザリングの技法の説明が中心でしたが、「北條さんの想いを込めた文章を入れてみては」とtsumikiスタッフ葛西編集長からアドバイスが入り、じっくり文章を推敲しました。
【7月11日】完成
北條さんの花に対する想い、届けたい人への想いが伝わる、ラブレターのようなショップカードが出来上がりました!
デザインした藤原さんの感想は、「屋号である『Rötter』の意味とそれに込められた想いを伺い、根のモチーフはどこかに入れたいなと思いました。イラストの色づかいは相談を重ね、お花のかわいらしい雰囲気にまとまったと思います」北條さんは、「とても素敵に作っていただき満足しています。今後の活動にたくさん使っていきたいです」とよりいっそう意欲的になりました。
「ふと手にとってもらえることで、北條さんとお客さんをつなぐアイテムになれたら嬉しいですね」と藤原さん。「北條さんと、スタッフの板橋さんとのtsumikiでの打ち合わせはお茶会のように楽しかったです」と嬉しいコメントも。カードが納品された日には、3者で完成の喜びを分かち合いました。
ショップカードはtsumikiにも置いてあります。
また、出店先でもRötterの想いがこもったカードを、ぜひ手にとってみてください。
(tsumikiコーディネーター 板橋芳理)