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「これぞ日本のモノづくり」「コラボレーションが生まれる」 オープンイノベーション工場見学ツアー


3月21日(木)利府町しらかし台工業団地内の事業所で、オープンイノベーション工場見学ツアーを実施しました。今回ご協力いただいたのは、菓子製造の株式会社KALBASと機械刃物製造の株式会社トオハの2社です。tsumikiが行う工場見学は、今回で3回目となりますが、一度に二つの事業所を回るのは、初めての試みでした。

★これまでの取り組みはこちら
2020年 「五感市」に学ぶオープンイノベーションセミナー
2021年 株式会社日の丸ディスプレーの工場見学
2022年 真栄工芸株式会社の工場見学


なぜ二つにしたのか


これまで1か所だったものをなぜ2か所にしたかというと、利府町内の企業連携をさらに促し、より一層のオープンイノベーション化を推し進めていきたかったからです。

オープンイノベーションとは、複数の企業が自社のスキルやノウハウを持ち寄り、協働で新たな商品やサービスを生み出すことです。

今回のように、異なった業種の2社が協力して自社の工場を公開し、そこに様々な業界や立場の人が集まったとき、利府町の新たな産業発展の可能性やモノづくりがあるべき将来の姿を、一緒に思い描けるのではないかと考えました。

この目的がどこまで達成できたか、それは今後の展開次第でしょうが、ホップ・ステップ・ジャンプのステップ段階として、次のジャンプにつながる意義のある取り組みになりました。

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当日は、下記の通りに進行しました。

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13:00 オープニング・自己紹介の時間
13:15 KALBASの会社説明
13:45 KALBASの工場見学
(トオハへ移動)
15:00 トオハの会社説明
15:20 トオハの工場見学
16:10 オープンディスカッション
16:45 クロージング・解散

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それでは、写真とともに振り返ってみましょう!


まずは自己紹介


今回は事業所枠の方13名、一般参加の方8名、総勢21名が参加しました。互いにあいさつをして、交流、交流。

▲人それぞれ、参加の目的が違うのもおもしろいです


KALBASの工場見学


昨年工場のリニューアルが完了し、ようやく新しい工場が動き始めたばかりだとのこと。

▲みなさん、真剣に聞いてますね


食品を扱うKALBASでは、外からの異物混入を防ぐため、全身を白衣でまとってから中に入りました。

▲オートメーション化された機械
▲パッケージも自動です
▲お菓子の種類が違えば、人が主体に


できたてのお菓子
旧カトーマロニエから事業を引き継いでいる「元祖生どら」も健在でした!

▲パッケージも改良され、利府の特産として今後に期待ですね!


参加者が多かったため、工場見学は二班に分けて行われました。待機中の班は、お菓子をつまみながら懇談です。

▲営業開発の苦労話も聞きました😲
▲できたての生どらを試食。もちっとした食感でおいしい!


参加した方からは

「来場者のもてなしが上手で、当社が課題にしている魅せ方が詰まっていた」
「これから一緒にコラボしたり、イベントに出店してもらいたい」

などの前向きなコメントが寄せられました。


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続いて、トオハに行きました!


東洋刃物株式会社のグループ会社として、機械刃物の製造を行っている株式会社トオハ。ダンボールを切断する刃物では国内で30%のシェアを占め、今後これを50%にまで高めたいと熱意を燃やしていました。

昨年は、ダンボール刃物が「みやぎ優れMONO認定」を受けました。実績も十分です。 ⇒株式会社トオハHP

▲代表取締役 鈴木善幸さんが、スライドを用意して、会社説明をしてくださいました
▲ダンボール用の刃物
▲初見では難しい製造工程も、見学の順路を示して分かりやすく


一般的に機械刃物の製造工程は、素材の切断、成型加工、熱処理、研磨加工といった順で進んでいきます。熱処理は、ほかのグループ会社が担っており、それ以外のところを見せていただきました。

▲鉄の素材を切り抜きます。左に映っているのはレーザー切断機
▲切断したものを加工していきます
▲削ると、当然写真下部のような鉄屑が出ます
▲加工したもののズレを調整。1mm以下の精密作業、職人技でした
▲「形ができて終わりではありません。これを研磨していきます」
▲初対面でも会話に華が咲きました

参加者からは、

「職人技を目の当たりにして、これぞ日本のモノづくりだと感動した」
「製品の取引のお話も頂けた」
「熟練工の後継者課題がある中で、若い社員を信じて責任を与える社長の心意気に感動した」

など、感動をもって受け入れられました。


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今後の展開について


トオハの工場見学を終えたあと、参加者によるグループディスカッションを実施しました。今見て、聞いて、感じたことを参加者でシェアし、みんなでオープンイノベーションについて考えました。

時間が短く、部分的にしか意見を拾えませんでしたが、職人技を目にした感動自社に活かしたい点モノづくりが抱える課題従業員教育地域の産業発展のために企業間連携を目指す可能性など、様々な観点から意見をいただきました。まさにオープンイノベーションを考える上で、貴重な時間になったと思います。

▲「普遍的な意見、パーソナルな意見もあり楽しかった」アンケートより


こうして、2023年度の工場見学ツアーは幕を閉じました。

2024年度は、工場見学の頻度を増やし、さらにパワーアップしていきます。冒頭触れましたが、今はまだホップ・ステップ・ジャンプのステップの段階です。これをジャンプにつなげるべく、tsumikiとしてもチャレンジを続けていきたいと思います。乞うご期待!


(tsumiki コーディネーター 石井 宏之)



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