近場なのに知らなかった。ランチもおいしく最高の時間に-「つみき おいしい旅」


近場なのに知らなかった
ランチもおいしく最高の時間に

7月5日、今年度初企画となる「つみき おいしい旅」を実施しました。
個人の活動として「利府トレイルプロジェクト」を推進しているスタッフの石井が旅の部分を、4月から強化されたカフェチームがランチづくりを担当し、「旅」と「食」のコラボを演出。プチ贅沢な身近な旅となりました。

そして、そして!
今回忘れてならないのが、栗原市から緊急参戦してくださった日晴りデザインの佐竹歩美さん。プロカメラマンの佐竹さんは、tsumikiの「カメラ係募集」の呼びかけに応じ、素敵な写真をたくさん記録してくださいました。今回は、佐竹さんの写真でおいしい旅を振り返ります。

佐竹さんをインタビューした記事はこちら

※写真の著作権は佐竹歩美さんとtsumikiに帰属します。ご注意ください。

▲当日のルート図

きれいなお庭で、蜂蜜の試食にご満悦

今回の目玉は、なんといっても日本蜜蜂を飼育している鈴木安洋さんの「みつばちパーク」を訪ねることでした。

▲みつばちパークを管理する鈴木安洋さん

鈴木さんは本業の梨農家の傍ら、日本蜜蜂の養蜂を行い、蜜蜂たちが安心して暮らせる自然環境づくりに取り組んでいます。巣箱はすべて手作り。庭には花や木を植えて蜜源を確保し、自然のサイクルにそっと寄り添うような形で蜜蜂と共に暮らしています。

鈴木さんは、日本蜜蜂が集めた蜂蜜を「利府のはちみつ」として販売していますが、ご本人は「宿を貸して家賃をもらっている」と表現します。蜜蜂に「家」を提供し、「蜂蜜」で家賃を受け取る。そして、その収益をまた環境づくりの投資に充てていく──そこには、人間が一方的に自然を利用するのではなく、対等な関係を築こうとする姿勢があります。自然と折り合いながら共に生きる、その循環のあり方に、私たちが学ぶべきところは多いのではないでしょうか。

▲試食体験。これが一匹の蜜蜂が一生かけてつくる量の蜂蜜なんだって

▲蜜蜂は体内からロウを出して蜜蠟をつくる!不思議ですね

▲巣箱の中も見せていただきました

▲利府の特産になっている「利府のはちみつ」

▲みつばちパークは、私たちにとっても憩いの場所でした

知らない歴史がたくさん!気軽に学べてよかった

「利府は遺跡の町。」

歴史のガイドを担当してくださったのは、高橋義行さん。利府にはたくさんの歴史スポットがあります。今回の旅においても、歩く中で目に飛び込んでくる場所には極力立ち止まり、利府の歴史にできるだけ触れるようにしました。

関根橋の石碑群

自動車学校の南、名古曽川に架かる関根橋のたもとにはこんな石碑が。

▲三猿が描かれていたら庚申碑

石碑の真ん中に梵字、両脇に漢字で建碑日などが読み取れますが、一体何の石碑でしょうか?-はい、これは庚申碑です。「えっ、なんで分かるかって?」それは、下に三匹の猿が描かれているから。庚申信仰と猿の関係も、いろいろ調べていくと、面白いですよ。

郷楽遺跡

関根地区の丘陵の上には郷楽遺跡が広がっています。と言っても、説明版がなければ遺跡があるとは感じられませんが、縄文時代から鎌倉時代までの遺構や遺物が見つかっています。特に、6世紀の円墳が4基確かめられたことで有名で、4号墳の周囲から県内でも珍しい朝顔形埴輪が見つかりました。利府町郷土資料館の公式ゆるキャラ「あさガオー」のモチーフにもなっています。

また、多賀城時代の掘立柱式建物が多数見つかっており、当時の掘立柱式と言ったら、身分の高い人が住む場所です。古墳時代から多賀城時代を通じて、ここがどんな場所だったか想像すると面白いかもしれませんね。

▲郷楽遺跡の説明版の前でガイドをする高橋さんと説明を聞く参加者の皆さん

▲時間があったら説明版をじっくり読んでみよう

川袋古墳群

昭和51年の豪雨により封土が崩れて発見された古墳で、石室の中からは多くの鉄製品が見つかりました。直刀や馬具、ベルトのバックルも出ています。すごいですね。古墳時代の人もベルトを着用していたんでしょうか?馬はどこで飼われたんだろう?鉄も作っていたのかな?ちょっとした情報から想像を膨らませられるのが歴史の醍醐味ですね!

▲古墳を表側から

▲古墳を裏側から

東北本線「山線」廃線路跡

1962年に廃線となった「山線」跡です。現在東北本線利府線の終着駅となっている利府駅ですが、廃線となる以前は利府から赤沼、松島と通り、品井沼駅で現在の東北本線と合流し、岩手、青森へと続いていました。現在の東北本線ルート(岩切-塩釜-松島-品井沼)との関係でいうと、利府を通る「山線」の方が兄(開通1890年)で、塩釜を通る「海線」が弟(同1944年)です。だから、明治、大正、昭和の大戦中までは、みんなが知っている宮沢賢治も太宰治も利府を通って、仙台や東京に行ったんですね。

途中、利府町鉄道保存会の鈴木隆悦さんが急遽ガイドを担当し、仙台空襲が起こったときの山線のエピソードや旧SL公園に以前展示されていた機関車について話してくださいました。

▲まっすぐに伸びる廃線路跡

▲急遽ガイドしてくださった利府町鉄道保存会の鈴木隆悦さん

ランチがとてもおいしかった!

今回の目玉の二つ目は、tsumikiのカフェチームがこの日のために考え抜いた特別なランチメニューです。新鮮な野菜は鈴木隆悦さんから分けていただき、地元でとれた野菜と「利府のはちみつ」を味のアクセントに使ったワンプレートを提供させていただきました。

▲あ~、早く食べたい!

▲料理を担当した菅原尚子からメニューの説明

  • こんがり焼いたベーグルをバターとはちみつで
  • ポテトの素揚げ
  • 鈴木隆悦さんのザワークラウト
  • 鶏肉のマリネ
  • 夏野菜のラタトゥーユ
  • ミルクのシャーベット&アイスをたっぷりのはちみつで

当日は、ランチを担当した菅原から簡単な料理の説明をさせていただきました。元々歩いた後に、体が火照った状態で食べることが予想されたので、食べて涼しくなるような料理にさせていただきました。皆さんから「おいしいー」という声や食後に自然と拍手が沸き起こり、とてもうれしかったです。

▲本当においしそう

▲友達同士でおいしいランチを食べにきた気分

▲夏にぴったりのデザートでしたね!親子でありがとうございました

▲当日のワンプレートメニュー

▲はちみつがたっぷりかかったデザートは定番にしてもらいたいぐらい

終わりに

こうして、たくさんの笑顔に包まれながら、盛況のうちに幕を閉じることができました。
みなさん、暑い中ほんとにありがとうございました!!


最後に、参加者からいただいたアンケートの一部を紹介します。

利府町に住んでいながら知らないところばかりでとても勉強になり楽しかったです!ランチもとても美味しく充実した最高の時間になりました!

申込み時はミツバチにあまり興味がなかったのですが、大変興味深く鈴木さんのお話を聞きました。とても面白かったです。

ちょうど疲れてきたときに蜂蜜を試食して、元気になれて綺麗にお手入れしてある蜜蜂のお庭で涼めたタイミングが良かったです。コース取りがとっても上手だと思いました。

今回の養蜂のように梨農家さんや地元で頑張っている農家さんを訪問したいです。

ギャラリー

佐竹さんの写真をもっとご紹介。ハイキング中の写真を一気にどうぞ!

関連記事

【WEEKENDCAFE】6月のメニュー

夏日の加瀬沼公園でWEEKEND CAFE picnic

7/5(土)7月の朝、「食」と「学び」を通じた「おいしい旅」はいかが?

Category
Archive
最近の記事
  1. こ・あきないの学校2025 開校します

  2. 近場なのに知らなかった。ランチもおいしく最高の時間に-「つみき おいしい旅」

  3. 人の節目に寄り添う写真家-佐竹歩美さんインタビュー

  4. 7/12(土)海と山からトラットラーズがやってくる!

  5. 【WEEKENDCAFE】6月のメニュー

  6. 夏日の加瀬沼公園でWEEKEND CAFE picnic

  7. 【7/26開催】夏の朝を楽しむ「こ・あきない市 朝」を開催します!

  8. スタッフが勢いではじめたZINE「ツムヒト」が出来あがりました!

  9. 7/5(土)7月の朝、「食」と「学び」を通じた「おいしい旅」はいかが?

  10. 6/22(日) tsumiki WEEKEND CAFE PICNIC 開催決定

PAGE TOP
視察希望申込