【こ・あきないの学校】イート – 赤羽根 凱さん

10月25日(土)に開催された「こ・あきないの学校」第3回目のゲストは、「おむすび東雲」店主の赤羽根凱さんです。
仙台市青葉区本町にお店を構えるおむすび東雲は、県内外を問わず連日多くのお客さんで賑わっています。
そんな仙台の朝ごはんを支える赤羽根さんのお話を聞こうと19名の受講者が集まりました。



自分で経験したこと以外は伝えることができない
赤羽根さんは学生時代史学科に在籍し、社会科の教師を志していたそうです。
しかし、このまま大学を出て順当に先生として社会科を教えることを考えた時、社会のことをよく知らない人間が子供たちに社会を教えるというギャップに違和感を感じていました。
そんな中、お世話になっていた教授からの「自分で経験したこと以外は本当に伝えることができない」という言葉の後押しされたこと、人とは違うことをしたい性分などが重なり旅に出ることに決めます。



景色の意味を変える力を僕たちは持っている
おむすび屋を開くにあたって、「地域の魅力発信と街の景観を守る」が大きなテーマであり思想であったと話す赤羽根さん。海外を巡る中で世の中に対する見え方も大きく変わっていったそうです。

「一つ例え話をしますと、雨が降ったら嫌だなと思う人がいると思いますが、一方で農家さんからしたら喜びの雨だったりしますよね。僕たちは景色そのものを変えることはできないけれど、それに対していろいろと思いを馳せることができ、その意味を変えていくことができると思うんです。そのためにも自分の生まれ育った街の景観を変えず守っていきたいです。おむすびもそうですが、宮城県や東北の良いところをよりたくさんの人に知ってもらいたいですね」

建物の老朽化に伴う立退の末、おむすび東雲は来年より仙台市内の本町から定禅寺通りへとお店を移転するそうです。これも一つの自然の流れと話す赤羽根さんのまちづくりの場は新たなステージに向かいます。
魅力的なまちへ、賑わいの拠点づくりの赤羽根さんの旅はまだ続きます。


おむすびの実食
トーク終了後には、赤羽根さんにおむすびを握る実演をしていただきました。
味は「鮭」と「おかか」の2種類が振舞われました。どちらを選ぶかとても悩ましいところ。
つや姫と雪若丸をブレンドしたお米で炊いたご飯を優しく包み込むように握られたおむすびは、食べると口のなかで優しくほどけ、その中に具材がたっぷりと詰まっていて、皆さん美味しそうに召し上がっていました。


参加者からの感想
「哲学のようなお話でした」
「たくさんの気づきをいただきました。赤羽根さんのまっすぐな生き方を見せていただき、あらためて自分の人生にしっかりと向き合うことを考えていきたいと思いました」
「何にでも挑戦して、失敗も自身の経験にしていく姿が参考にしたいマインドでした」
素早く決断し数々の行動をおこなってきたからこそ今がある赤羽根さんの姿は、受講者の方々にとって大きな勇気となったようでした。

赤羽根さん、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

赤羽根さんがオススメしたい三冊

最後に、赤羽根さんから受講者にオススメしたい3冊を教えてもらいました。
気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

●『アルケミスト』パウロ・コエーリョ(角川文庫)
●『旅をする木』星野道夫(文春文庫)
●『アミ 小さな宇宙人』エンリケ・バリオス(徳間書店)


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